今回の講座について
この講座では,大学レベルの数学で随所に現れる「群」という対象について,その定義と意味からお話ししています.各回の内容は以下のようになっています:
(第1回)群とは何か? この素朴な質問に対するとりあえずの答えとして
群とは変換の集まりである
と設定し,この見方に沿って群を定義します.
(第2回)群には具体的な変換の集まりであるものと,そうでない(変換される集合がはっきりしない)ものとがあります.しかし,群の「作用」を考えることで,どんな群も「変換の集まり」と見做せるようになります.
(第3回)変換「される」集合をひとつ固定するとき,その集合から自分自身への変換は写像(全単射)として記述され,その全体は写像の合成を演算として群をなします.この群を対称群と呼び,群論の初歩において最も重要な役割を果たします.
(第4回)ある群が他の群に埋め込まれているような状況がしばしば起こります.この「埋め込まれている」群を部分群と言い,部分群ともとの群の要素数の間には約数・倍数の関係があります.
(第5回)変換の集まりとしての群を「実は何も動かさない変換の全体」という部分群で割ると,より精確に変換を表すことができます.この現実に沿った精確な群を剰余群と言い,剰余群を表す基本的な道具である準同型定理を紹介します.
講座内容
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